見出し画像

西葛西~日印インフルエンサーMayoさんと巡る、リトル・インディアのおすすめスポット~:(第6回)「#エモ街」

東京の大手町駅から地下鉄東西線で15分。すぐそばに荒川が流れる東京都江戸川区の葛西エリア。なかでも西葛西は「リトル・インディア」と呼ばれるほど在日インド人が多く、本場の味が楽しめるカレーの名店や日本では珍しいエスニック食材を取り扱うスーパーなど異国情緒あふれるお店がたくさん存在します。

連載第6回目となる今回の「#エモ街」の舞台は、ここ西葛西。この街の魅力について、日印を繋ぐインフルエンサーとして活躍するMayoさんと一緒にご紹介していきます。


なぜ西葛西にインド人が集まるようになったのか?

法務省統計では、2023年6月末時点の在日インド人は46,262人ですが、うち6,741人が江戸川区に住んでいます(2023年10月1日現在)。そして、江戸川区の中でもインド人が特に多いと言われているのが西葛西です。

西葛西に多くのインド人が住むようになったのは、90年代後半、コンピューターが誤作動する「2000年問題」が起こることが懸念されたころから、多くのIT技術者が来日したことがきっかけと言われています。また、1979年に西葛西駅が誕生し、都心へのアクセスが良好なことに加え、この地で紅茶の輸入販売を行っていた現江戸川区在日インド人会長ジャグモハン S.チャンドラニさんのサポートもあって、西葛西に「リトル・インディア」のコミュニティが広がっていったといいます。

▼あわせて読みたい



本格的なインドのストリートフードが食べられる「OH BHAIYA!」

カラフルな見た目の外観

1軒目のMayoさんおすすめのお店は、カラフルでポップな店構えが目印の本格インド料理店「OH BHAIYA!(オー バイヤ!)」。OH BHAIYA! (オー バイヤ!)とは、ヒンディー語で「よう!アニキ!」「お兄さん!」という意味で、フランクで声掛けやあいさつ代わりにも使われる言葉。そんな言葉の意味合いの通り、店内も明るく開放的。日本人で初めてお店を訪れるという人でも気兼ねなく本場のインド料理を楽しめます。

広々とした店内の様子。ショーケースにはインドのスイーツなども置かれている

特徴的なのは種類の豊富さ。インド料理は大きく北と南に分かれますが、その両方を網羅しているのは珍しいのだとか。南北インド料理に加え、「シズリング」と呼ばれる鉄板料理やインド中華、そしておやつにちょうどいい軽食などもたくさんあり、メニュー選びに迷ってしまうほど。

「インド人にはベジタリアンが多く、ここのお店も完全ベジタリアンフード。それだけに、かなり本格的なインド料理を食べてみたい人にはうってつけのお店です。インドではチャイを飲む人が多いですが、ここでは南インドの伝統的なマドラスフィルターコーヒーが飲めるのも魅力。日本でマドラスフィルターコーヒーを飲めるお店は少ないので、貴重なインド料理店です」(Mayoさん)

マサラドーサ:米と豆をすりつぶしたクレープに、スパイスの効いたマッシュポテトや
各種ソースが付いた南インドの定番料理であるマサラドーサ。あっさりしていて、
いろんな味のソースと合わせて食べられる飽きのこない料理
チリパニール&フライドライス:シズリングと呼ばれる鉄板スタイルのインド中華メニュー。
豆腐のように見えるのはカッテージチーズで、ベジタリアンの多いインド人のたんぱく源。
スパイスの効いたご飯やソースにチーズのほんのりした甘さがよく合う

メニューも豊富で、ちょっとしたスナックやスイーツを食べに気軽に立ち寄ることができるお店です。

OH BHAIYA! (オー バイヤ!)
住所/東京都江戸川区西葛西3-22-6 1階110(UR賃貸住宅小島町二丁目内)
TEL/03-5878-1896
https://ohbhaiya.jp/

インド人の生活を身近に感じられる「デシマート」

インド人のお客さんが絶え間なく来店する人気の食材店

続いてのMayoさんおすすめショップは、2023年7月にオープンしたばかりの、数多くのインド食材を扱うミニスーパー「デシマート」。インドから取り寄せられた野菜や米、飲料にスナックなど在日インド人たちにとって貴重なローカルフードがずらりと並ぶ店内には、ちょっとした日用品もあり、さながらインド版コンビニエンスストアのよう。

口直し用のスパイス「フェンネル」なども並ぶ

スーパーフードで知られるモリンガの実のドラムスティックやインドのパクチーなど、日本では珍しい生野菜も。お店の商品は全て店主であるランカワト・ゴビンドさんがインドから直輸入。商品や使い方などがわからなくてもゴビンドさんが流暢な日本語で丁寧に説明してくれるので安心です。

インドならではの種類豊富なスナック菓子も

「ここは本当にインドの食材が豊富に揃う場所。インドフード初心者には、スナック菓子が手軽にトライできるのでおすすめですね。他にもレトルトカレーやインドの漬物なども売っているので、カレーとそれに合う福神漬けのような感じでセットで買ってもいいと思いますよ」(Mayoさん)

ショップには野菜を目当てに買いに来るお客さんも多い

普段目にしたことのないインドの食材や、日用品を見ているだけでまるでインドを旅行した気分になる楽しいショップです。

デシマート
住所/東京都江戸川区西葛西3-13-5 ラーメルコーポ西葛西1階
TEL/070-3610-2021
https://www.instagram.com/desimart.tokyo/

穏やかな気分になれるインド紅茶専門店「シャンティ紅茶」

常時300種類以上の紅茶、またハーブティー、フレーバーティーなども多数取り揃えるという
1981年創立の「シャンティ紅茶」

最後にご紹介するのは、インド紅茶の専門店「シャンティ紅茶」。ウッド調のクラシカルなインテリアに種類豊富なインド紅茶の数々。店主を務めるのは、おっとりと穏やかな笑顔が印象的な、在日インド人のジャグモハン S.チャンドラニさんです。

チャンドラニさんは、なんと西葛西に住むこと40年以上。現在では江戸川区在日インド人会会長でもあり、西葛西のインド人コミュニティの礎を作った人でもあります。お店に入るとゆったりと時間が流れるような温かい雰囲気を感じるのは、そんなチャンドラニさんのお人柄によるものかもしれません。

チャンドラニさんとおすすめの商品について話すMayoさん

ダージリンやアッサムなどなじみのインド紅茶はもちろん、フレーバーティーやお湯を注ぐだけで本場の味が楽しめるマサラチャイなどがお店の棚にずらりと並べられていて、紅茶についてチャンドラニさんが丁寧に説明してくれます。

ギフトにも喜ばれそうな香り豊かな紅茶が並ぶ

「ここでのおすすめは、お湯や水を注ぐだけでできるシャンティ紅茶オリジナルのマサラ・チャイ。実はインドにはアイスチャイというのはありませんが、日本人の好みに合わせてホットでもアイスでもおいしくいただけるように作られているんですよ」(Mayoさん)

お店オリジナルの紅茶が種類豊富に展開される

「シャンティ」とは、古代インドで使われていたサンスクリット語で「平和」や「平穏」、「静寂」を意味する言葉。数ある紅茶の中から見つけたお気に入りのインド紅茶がきっとあなたに心落ち着くティータイムをもたらしてくれるはずです。

シャンティ紅茶
住所/東京都江戸川区西葛西3-3-15
TEL/03-3688-4888
http://www.shanti-jbs.com/shanti.html

西葛西は人とのコミュニケーションが生まれる活気あるまち

西葛西駅前

今回ご紹介した西葛西は東京の中心部へのアクセスもよく、スーパーやドラッグストアのほかにも、ホームセンターやディスカウントショップ、衣料品店など、暮らしに必要な各種店舗が揃うとても便利なまち。

広範囲にわたって住宅街が広がり、もちろんUR賃貸住宅もあります(葛西クリーンタウン清新プラザ・葛西クリーンタウン清新南ハイツ・小島町二丁目)。1階部分に商店街が広がる団地や医療施設などがある団地などもあり、生活における便利さに加え、そこで暮らす人たちの温かな交流の場があるのも魅力です。

UR賃貸住宅の小島町二丁目。1階には、インドの食材店やアジアの食材店なども入る

周辺には四季折々の花が咲くフラワーガーデンを併設した総合レクリエーション公園のほか、レジャースポットとして有名な葛西臨海公園や葛西臨海水族園も。見どころあふれる西葛西のまちへぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

取材・執筆:日暮まり
写真:梅沢香織
編集:福津くるみ

Mayo(マヨ)
“インドで最も有名な日本人インフルエンサー”であり、日印つなぐインフルエンサーとして活動。日本語・英語・ヒンディー語を使い、世界に向けて動画を配信。その他にも、日印の架け橋となることを目指してメディア出演・イベント出演・ヒンディー語セミナー/講演など、多岐にわたる活動を行なっている。YouTubeチャンネル「Mayo Japan」の登録者数は、319万人(2024年3月現在)。
https://mayo-japan.com/





この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この街がすき

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!